威勢は良いけど何の仕事もしないマキタ電動ハンマHM0830の修理です。適度なハツリ力(はつりりょく 戦闘力みたいなもんです)でマキタの定番モデルです。音はするんですけど、全く打撃しませんね。作動音は正常なのでモーターは生きているはずです。開けてみます・・・
すぐに原因がわかりました。モーター回転を変換するコネクティングロッドが無いです。本来だったら下図39の部品が付いています。
折れて粉々になったのが正解ですかね。これを交換して終了!だったら楽ちん何ですけど、粉々になったロッドを掃除しないとまた壊れます。もう開けれるところは開けて清掃です。
樹脂とグリスが混ざっています。
グリスと汗と涙でベトベトです。さらに洗浄します・・・
何という事でしょう。新品と見間違うくらいに綺麗になりました。使ったのはパーツクリーナです。ベアリングを侵食しないように気をつけました。同時に破損している部品とパッキン類を判定します。
取り寄せました。
コネクティングロッドの他にもかなり摩耗していました。これはピストンが当たる部分なんですけど、下が新品で上が摩耗した部品です。同じ部品です。
問題のコネクティングロッドです。疲労骨折ですかね?それにしてもここって樹脂なんですね。金属にした方が強そうですけどね。
パッキン類も全交換しました。「電動ハンマ」ですけど中身は空気圧でピストン作動させてビットを動かしているので「エア工具」の仲間かもしれません。
純正のハンマグリスを使って組み付けました。柔らかめのグリスです。その後、実際にコンクリートをハツってみましたが好調ですね。思わず余計なところまで砕いてしまいました。
今回はモーターまで逝っていなかったのが幸いでした。もしかしたらコネクティングロッドさんが犠牲になってモーターを保護する構造なのかもしれません。